見たものそのままの色を再現しようとしないで描く
今回のお題に持っていった素材が白地に花柄のティーポット、ティーカップ、お皿です。
大抵陥りやすいNGの描き方が、形をとった後に物体の量感や陰影、奥と手前の陰影の差を表現する前に、表面についている柄に引きずられてその模様を先に描き始めてしまうケース。(これが何度注意しても起こるのです)
今回は、見た通りの色を再現しようという意識を捨てて、置かれている物体同士の存在感、位置関係、陰影による距離の差(手前と奥の違い)を描写するのにあえて別の色を使って、使える色を制限して描くというのをやってもらいました。
いつもと違うお題を出されたことで、やや混乱してしまったり、普通に当たり前に見ていたものを違う意識を持って見るという課題にやや緊張されて筆が遅くなってしまうケースもありますが、何度かやってみると、その見方が身につくと、表面的なものを追いかけるのではなく全体の存在感を意識しての(光学的にものを見る)捉え方が身につくものだと思っています。
絵画教室ではデッサンの練習や、鉛筆で描く明暗を正確に描写するトレーニングの量が足りず、こういう視点が身につかないまま同じ轍を踏んでしまうケースがあるので、たまにはアプローチを変えて、トレーニング的要素のあるお題で練習がてらに描いてもらいます。
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